イベント管理システム導入前に確認!顧客情報漏洩の危険性とセキュリティ対策方法
企業にとって顧客情報は重要な資産の一つであり、その管理・保護は喫緊の課題となっています。万が一、顧客情報が漏洩した場合、企業の存亡を揺るがす深刻な問題へと発展しかねません。イベント管理システムを導入するにあたり、顧客情報漏洩の危険性や具体的なセキュリティ対策などの情報を把握しておくことは重要です。
顧客情報漏洩の危険性

ランサムウェア感染による情報流出
ランサムウェアとは、コンピューターシステムに侵入して組織内のデータを暗号化したり、情報を窃取して勝手に公開したりするマルウェア(悪意のあるソフトウェア)の一種です。このような不正な行為によって、企業は重要な顧客情報を失う危険にさらされることになります。年々、ランサムウェアは高度化・巧妙化しているため、常に最新の脅威情報を収集し、多層的なセキュリティ体制を構築することが不可欠です。
サプライチェーン攻撃による情報漏洩
サプライチェーン攻撃とは、セキュリティに脆弱性のある関連企業や取引先企業、サービスを経由して、標的とする企業へ不正アクセスを試みるサイバー攻撃の総称です。主な攻撃手口は以下のとおりです。
- セキュリティレベルが低い組織を狙う
- 標的組織の取引先や委託先を攻撃して、情報を窃取する
- ソフトウェア開発元やシステム運営事業者を狙う
内部不正による情報漏洩
組織内の関係者による機密情報の外部流出が主な要因です。従業員が悪意を持って顧客情報などを持ち出すケースと、知識不足などから軽率な行動で情報を持ち出してしまうヒューマンエラーのケースがあります。アクセス権限の悪用、記憶媒体の持ち出し・データの送信、印刷物や書類の持ち出しなどが主な手口に挙げられます。
顧客情報漏洩によって考えられるイベント運営側のリスク・被害
イベント受付システムを導入することで、顧客情報を一元管理できるようになります。しかし、その一方で、顧客情報の漏洩というリスクも考えられます。
顧客情報が漏洩した場合に考えられるリスク
- 企業イメージの低下:企業への信頼が失われ、イベントへの参加者が減ってしまう可能性
- 法的責任:顧客情報の取り扱いを誤ったことにより個人情報保護法違反などの法律に抵触し、企業が損害賠償責任を負う可能性
- 顧客からのクレーム:顧客情報が不正に利用されたり、悪用されたりした場合、顧客から大きなクレームを受ける可能性
- 二次的な被害:漏洩した顧客情報が悪用され、フィッシング詐欺などの被害につながる可能性
情報漏洩にともなうリスクを防ぐためには、セキュリティ対策効果の高いイベント受付システムを選ぶことが大切です。
管理システムで強化するセキュリティイベント対応プロセス
インシデント発生時の対応は、迅速かつ適切な処置が求められます。まず、システムの異常やセキュリティイベントを検知したら、被害の範囲を特定し、システムやネットワークを隔離して影響を最小限に抑えます。同時に、インシデント対応チームを招集し、初動対応の計画を実行します。
管理システムのログデータを分析し、システム状況を迅速に分析して原因を特定し、脆弱性を修正。その後、関係者や顧客に説明と報告を行い、信頼回復に努めます。インシデント終了後には、発生原因や対応プロセスを振り返り、再発防止策を策定・実行します。
これらの手順を事前に計画し、シミュレーションを行うことでセキュリティイベントへの対応力が高まります。
セキュリティ対策の重要性と基本的な対策

ログイン認証の強化
イベント管理システムへのログイン認証を強化することが重要です。具体的には、以下の対策が有効です。
複雑なパスワードポリシーの設定
- 長さ(8文字以上が望ましい)
- 英数字と記号を組み合わせる
- 定期的に変更する
多要素認証の導入
- 生体認証(指紋・静脈など)の利用
- ワンタイムパスワードの利用
認証情報の適切な管理
- ID管理システムでパスワードの管理を一元化
これらの対策により、不正アクセスのリスクの低減を図れます。
データの暗号化
重要な情報資産を守るためには、データの暗号化が必須の対策です。万が一情報が第三者に漏洩しても、暗号化により内容がわかりません。
留意したいポイントは以下が挙げられます。
- 保管や転送時の暗号化
- アクセス時の復号と利用後の再暗号化
- 安全な暗号化キーの保管
情報資産を保管やネットワーク経由で転送する際は必ず暗号化し、利用時には一時的に復号します。利用後は再び暗号化し、暗号化キーは別の安全な場所で保管する必要があります。このように、データの暗号化と適切な運用により、情報資産の機密性を守ることにつながります。
適切なID管理
イベント管理システムにおけるIDの管理は重要なセキュリティ対策です。
- 作業者ごとに一意のIDを割り当て、役割に応じたアクセス権限を設定する
- 不要になったIDは速やかに無効化する
- IDとパスワードの組み合わせはランダムな文字列を使い、定期的に変更する
このように、適切なID管理を行うことで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを抑えることができます。また、ログを記録・保管し、定期的に監査を行うことも重要です。
データ保管場所の把握
顧客情報などの重要データの保管場所を把握することは、情報漏洩対策において重要です。データが保管されている場所を特定し、アクセス権限の適切な管理、物理的なセキュリティ対策などを行うことで、情報漏洩リスクを低減できます。
- 社内サーバー
- クラウドサービス
- 従業員の端末(PC、スマートフォンなど)
- USBメモリなどの外部記録媒体
- 書類やメモなどの紙媒体
これらのデータ保管場所を一元的に把握・管理することで、重要データの行方を明確にし、セキュリティ対策を適切に講じることが可能となります。
イベント管理システムの脆弱性診断
プラットフォーム診断
イベント管理システムのセキュリティ強化には、プラットフォームの脆弱性診断が欠かせません。プラットフォームとは、システムが動作するOS、ミドルウェア、データベースなどを指します。プラットフォーム診断では、主に以下の項目を確認します。
- 最新のセキュリティパッチの適用状況
- アクセス権限の設定状況
- 不要なサービスの起動状況
定期的なプラットフォーム診断により、プラットフォームの脆弱性を把握し、適切な対策を講じることができます。
Webアプリケーション診断
Webアプリケーションの脆弱性診断は、アプリケーションの設計や実装の段階で発生する懸念がある脆弱性を特定・評価するための診断です。
主な診断項目は以下のとおりです。
- SQLインジェクション
- クロスサイトスクリプティング(XSS)
- 不適切なアクセス権限管理
- セキュリティ上の設定ミス
診断は自動ツールと手動の両面から行われ、より高い精度の診断が実施されます。発見された脆弱性には深刻度を付与し、対策の優先度付けが行われます。
ペネトレーションテスト
イベント管理システムの脆弱性を検証するために、ペネトレーションテストを実施します。これは、不正な攻撃者の視点に立ち、実際に攻撃を試みることで脆弱性を発見する手法です。ペネトレーションテストは、外部ペネトレーションテストと内部ペネトレーションの2つに分類されます。ペネトレーションテストを実施することで、イベント管理システムの脆弱性を特定し、適切な対策を講じることができます。
脆弱性管理のメリットとプロセス
メリット
セキュリティリスクの低減
イベント管理システムの脆弱性診断と脆弱性管理を行うことで、システムの安全性が高まり、セキュリティリスクを低減できます。イベント参加者の個人情報や機密データを適切に保護できるようになり、イベント主催者の信頼性が高まります。また、セキュリティインシデントに伴う損害賠償など、経済的損失リスクも抑えられます。
コスト削減
脆弱性診断を実施することで、セキュリティ対策のコスト削減にもつながります。まず脆弱性を特定し、それらのリスクをランク付けすることで優先的に対応すべき脆弱性が明確になります。自社が講じるべきセキュリティ対策の優先度や緊急性を判断できれば、対策に必要なコストを最適化しやすいです。
顧客の信頼獲得
イベント管理システムにおける顧客情報の適切な管理は、顧客からの信頼を得るうえでも重要です。万が一、顧客情報が漏洩した場合、以下のような深刻な影響が生じます。
- 顧客からの信頼失墜
- 新規顧客獲得の機会喪失
- ブランドイメージの低下
このようなリスクを回避するため、セキュリティ対策を徹底し、顧客情報を確実に保護することが求められます。
プロセス
脆弱性の特定と評価
脆弱性の特定と評価は、脆弱性管理プロセスの重要なステップです。まずは、ネットワーク、システム、アプリケーションなどに潜在する脆弱性を網羅的に発見する必要があります。この作業は自動化された脆弱性スキャンツールを活用することで効率化できます。スキャンツールは定期的に実行し、新たに発見された脆弱性を洗い出します。発見された脆弱性には評価基準を設け、優先度の高い脆弱性から対策を講じます。
定期的な診断の実施
脆弱性診断は一度実施して終わりではありません。定期的なタイミングで診断を行い、新たな脆弱性の発見や既存の脆弱性への対策状況を確認する必要があります。例えば、システム更新時、重大な脆弱性が発見されたとき、年次などの一定期間といったタイミングを目安に実施することで、最新の脆弱性対策が施されたシステムを維持できます。
イベント管理システムの導入におけるサイバーセキュリティ教育の重要性
サイバーセキュリティ教育は、イベント管理システムの情報漏洩リスクを軽減する重要な手段です。多くのセキュリティ事故は、従業員のヒューマンエラーが原因で発生します。フィッシングメールの誤クリックや脆弱なパスワードの設定など、些細なミスが大きな被害を招く可能性があります。
そのため、フィッシング詐欺の手口や安全なパスワード管理、基本的なセキュリティルールなどの教育が不可欠です。また、定期的なトレーニングや模擬攻撃演習で、従業員のリスク意識と対応力を向上させることができます。人的要因のリスクを最小化することで、イベント管理システム全体の安全性を強化できます。
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会社名 | 株式会社ワンベルウッズ |
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設立 | 平成17年9月 |
本社所在地 |
〒550-0013 大阪府大阪市西区新町1丁目6番23号 四ツ橋大川ビル6階 |
支店 |
東京(新宿) 名古屋(名駅) |
TEL |
(東京)03-5369-5001 (大阪)06-4391-0110 (名古屋)052-541-0041 |
資本金 | 3000万円 |
URL | https://torerusgs.jp/ |